◇リラ・メディテーションのすすめ <2005.01.21
第10号>
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□ 内観法について
前号では、平常心を保つために一日の基本パターンをつくることを書きま
した。ちょっと補足をさせていただきますが、この基本パターンにこだわり
過ぎてはいけません。もしも、突発的な出来事や予想していなかったことが
起こり、想定していた基本パターンがくずれるような場合には、迷わず、そ
のパターンを捨ててください。
パターンに妙にこだわったりするとそこで止まってしまいます。あくまで
も基本パターンは基本パターンであって、道草をしては知っている道に戻り、
また道草をしては戻りを繰り返すための道しるべだと考えてください。
ですから、「これが本道だ!」と思えたなら勇気を持って、今までのパ
ターンを捨て去ることが前へ進むための絶対条件なのです。
「想う」の“めくるめくイメージを拡げていく”のと同様に、現実の暮ら
しの中でも、場面転換をどんどん行っていくことが、自分自身が前進し成長
するということだと思うのです。例えるなら、“わらしべが、価値あるもの
にどんどん変わっていくかのように”です。
さて今回は、自分の中のテーマ探し、リラ・メディテーションでいうとこ
ろの「内観法」について書きたいと思います。さあ、自分探しの旅の始まり
です。
コツは、「想い」の時の要領で、自分自身の生い立ちを心の中に再現して
いくのです。あたかも自分の伝記映画をみるようにです。
まずは、人生を振り返ってみて、転換期(節目)が、いくつあったかを思
い出してみてください。十年一昔とはよく言ったもので、20代〜30代の
方なら2〜3回、40代〜50代の方なら4〜5回くらいは、何かしら思い
当たるのではないでしょうか。
このあたりからイメージを始めてみましょう。これは皆さん一人一人の
個人的なことなので、“このように「想」ってみましょう”と一言で書くこ
とはできませんので、“こういう感じで進めてみてはどうですか”という方
向性をお伝えすることにします。
まず、人生の節目だったことを一つ取り上げましょう。例えば幼少時代の
大切な人との別れだったとします。
● その時の自分は、どういう顔をしていますか?
● どんな服を着ていますか?
● まわりの人の声が聞こえますか?
● その時の臭いは何かありますか?
● その人の手の温もりを憶えていますか?
● その時、幼少のあなたはどんな感情を持ちましたか?
●
そして、現在のあなたは、その事象に対してどう感じますか?(超客観
● 的に自分の心の声を素直に聞いてみましょう)。
まずは、ここまでです。あえて「私は、この時こう思ったから私の生きる
テーマはこれなんだ」と結論づけないでください。
同様に他の節目を「想う」ことで、深くそして自由にイメージしていきま
す。その時の感情が急にこみ上げてきたり、大ごとだと思っていたことが今
考えると大したことではなかったと思えたり、様々な反応が起こります。そ
れらを制御せずに、すべて受け入れましょう。これは検閲なしのあなたの伝
記映画なのですから。
あなたが意識的に忘れようとしていたことも、あなたの潜在意識は、すべ
て生まれてから現在までのことを記憶しています。いや、生まれる前の母親
のお腹の中にいた時から、もっと言えば、DNAでつながっている先祖の記
憶まで、そこには記録されているのです。
ヨガや気功の世界では、この潜在意識は、丹田(おへその下あたり)にあ
ると言われています。私は、ドラエモンのポケットのように、別の宇宙が潜
在意識のある場所だと考えています。
人間の見ることができないと思われている四次元、五次元の空間というの
が、潜在意識だと思います。私たちは内観法により、いつもこの未知の宇宙
を見ることができるのです。
潜在意識とは、人間の行動のすべての源である重要な宇宙なのです。今こ
こに存在するあなた自身のルーツを、内観法を実践することによって是非と
も見つけだしてください。自分の中を旅することによって、必ずやあなたの
命題は見つかります。