◇リラ・メディテーションのすすめ <2005.02.04 第12号>

----------------------------------------------------------------------

□ ラジオで聞いたこんな話

 

 ある日ラジオを聞いていると、とても興味深い研究結果について伝えられて

いました。それは『一度、経験したことは、イメージトレーニングで技術を高

めることができる』というものです。

 

 例えばピアノを幼年期に習っていた子が、その後一切ピアノには触れていな

くても、イメージトレーニングさえ行っていれば、大人になってからピアノを

再びはじめた時に、幼年期よりもさらに進んだ技術を身につけているというの

です。

 

 自転車や水泳が、一度覚えたら忘れないのと似ていますが、それを外国の研

究機関が論文として発表したのですから意義があります。これをスポーツや日

常の生活の中にもうまく取り込めれば、条件や環境に恵まれない多くの人たち

には、なんとありがたいことでしょう。

 

 リラ・メディテーションの「想う」や内観法にも、この話はとても関連が深

いなと感じました。内観法はまさに一度自分が体験したことをイメージして、

記憶を甦らせ、本当の自分の生きるテーマを探す旅です。

 

 そして、その命題から湧き上がる、本当に欲しいもの、なりたいことへの「想

い」は、まさに潜在意識の中で練り上げられた特別な深い感情となるのではな

いでしょうか。

 

 ここで大切なこととは、こういうことだと考えます。『一本の筋道という本

道があって、そこから木の枝が無数に伸びているように、様々な道があり、そ

の別れ道で選択を繰り返すことによって、現在のこの場所へたどり着いたの

だ』と。

 

 もし途中で道に迷ったら、本道まで戻り、改めて歩み直せばよいのです。そ

れが続けるコツです。この人生の本道、木でいう筋の一本通った幹を探す旅と

いうのが、リラ・メディテーションの「想う」ことであり、内観法であるので

すから。

 

 イメージトレーニングが重要ということは、違う言い方をすれば、深く強く

「想う」ならば、確実にその目的へ近づくことができるということなのではな

いでしょうか。

 

 

 話は変わりますが、そんな本道を見つけて世界で活躍している日本人も何人

かいます。その一人イチローを例にとってみましょう。彼の本道とは、あえて

言葉で言い表すとすれば『平常心』だと思うのです。

 

 平常心を保つため彼は、一試合ごと、さらには一打席ごとに自分をリセット

するといいます。前の打席でどんな失敗をしても、それを引きずらず平常心を

保つように心がけます。

 

 興味深いのは、インタビューで彼が「失敗した時よりも、うまくヒットが打

てたりと調子の良い時のほうがリセットするのが難しい」と言っていたことで

す。

 

 正に人生、“うまくいっているときこそ手綱を引き締めて”というところで

しょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

relamedi@infoseek.jp