◇リラ・メディテーションのすすめ <2005.02.18 第14号>

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□「想う」−ニューヨーク行(その2)

 

 映画や旅行パンフレット、ガイドブック類というビジュアルを使って「想う」

を実践し、夢にまで見た初めての海外旅行でもあるニューヨーク行が決まった

ところまで前号で書きました。

 

 ここで、ただ海外へ行ってみたいとかの一般的な思いであったのなら、それ

は観光旅行的なもので終わっていたことでしょう。しかし私には、ニューヨー

クへ行って実現したいことがあったのです。絶対にはずせない目的を持って旅

立ったのです。

 

 それは、例の有名演劇学校の授業を自分の目で見て、実際に体験するという

ものでした。もちろん、ニューヨーク観光も目的のひとつではありましたが、

そんなことは二の次でした。そのために、劇団を辞め、この演劇学校の終身会

員である先生について3年間やってきたのですから。

 

 通常、部外者、特に外国人は、授業を見学するのに厳しい規制がありました。

それというのも、個人的な潜在意識を扱う演技指導を行うため、ある程度予備

知識がないと誤解されてよからぬ風評を流されたり、有名俳優も普通にレッス

ンを受けていますので、パパラッチ的なことを極端に恐れていたのだと思いま

す。

 

 話はそれますが、一線で活躍する俳優が、駆け出しの俳優と一緒に演技を磨

く姿は、日本の芸能界にはないものだと感じました。ベテランだろうが、若手

だろうが関係なく議論を交わし、シナリオのワンシーンをペアを組んで皆の前

で演じて見せ、仲間の批評に耳を傾けるのです。

 

 これが分かっただけでもニューヨークに来た甲斐があったというものです。

部外者である私は、まず42丁目のビルにあるITI(インテーナショナル・シ

アトリカル・インスティテュート)という組織の許可をもらわなくてはなりま

せん。しかし、これは手続きをしてから2週間待たなければならず、そんなこ

とをしていたらホテル代だけかさみ、旅の予算がパンクしてしまいます。

 

 しかし、私は「想い」を強く持っていたせいか、演劇学校の授業を見られな

いなんてことはあり得ないと、焦りもせず余裕でした。教会を改造した演劇学

校の外観、そして扉を入って木製の階段を登り、劇場型のフロアの感じまで、

十分に本や写真でイメージしていましたから、初めて建物内に入った時も不思

議と初めて来たという気がしませんでした。

 

 では、どのようにして私の夢が実現したのでしょう。私は先生に持たされた

紹介状と小さな伊万里焼の一輪挿しを持って、学校の受付に出かけました。私

はつたない英語で、それらを渡しながら、授業を見学したい旨を受付のスタッ

フへ必死に伝えました。

 

 なんと一輪挿しを渡した女性スタッフが、階段の踊り場で私に向かって手招

きするではありませんか。わたしは、何人かの演劇関係者に紛れ、階段を登っ

ていったのです。

 

 そして、たっぷりと授業を見学し、夢を一つ実現させたのです。

 

 

 次回は、ちょっとホロ苦い失敗体験を告白しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

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