◇リラ・メディテーションのすすめ <2005.03.11
第17号>
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□ リラックスの時に思い描く風景は?
私の体験談として、ニューヨーク、京都の話を書いてきましたが、「想う」
の具体的活用法の参考になったでしょうか。それでは、今回は話を元に戻して、
リラックスの時に思い描く風景について考えてみましょう。
概要編でも説明しましたが、リラックスには2種類あります。身体的なリ
ラックスと精神的(心の)なリラックスです。身体的なほうは、首、腰、胸な
ど具体的に力んでいる箇所を緩めるものでしたね。覚えていますか?
それでは今回は、もう一つの心のリラックスについて話をしていきましょう。
背筋を伸ばし、お尻の下に座布団を入れて、呼吸を整えていきます。ハァーと
息をゆっくりと吐き、吐ききったら自然にウーンと息が下腹に吸い込んでいき
ます。両手でOKマークの印をつくり、目の裏側の模様を見て心を平らに整え
ていきます。
さて、このときに心に思い描く自分自身がリラックスできる風景とはどんな
ものでしょう。高原の広大な景色や南の島の美しい風景などが一般的なもので
しょうか。はじめのうちは、それでもいいのですが、慣れてきたら個人的な心
に残るホッとした風景をいくつか選んで試してみましょう。
するとまたそこからイメージが、良い思い出とともに良い方向へめくるめく
ひろがっていくのを感じることができます。
私もいくつか試して、穏やかな気持ちになる風景をいくつか心の中の引き出
しにストックしています。イライラした時など、車の中で、トイレの中で、場
合によっては歩きながらリラ・メディテーションを実践して、これらの風景を
想い描きます。“短気は損気”ですから、常にリラックスすることを忘れては
いけません。心を平らに近づけることによって、自分の持っている力を存分に
発揮することができるのですから。
私の場合は、子供の頃家族で奥多摩の御岳渓谷を歩いた後に立ち寄った川縁
のお蕎麦屋さんの風景が心を落ち着かせてくれる風景のひとつとなっています。
この時の家族一人一人の表情や、季節感、山歩きをした後の足の疲労感、座っ
ているゴザの感触、大きな川音などなど・・・、これらを思い描いていると、
とてもやさしい気持ちに包まれていき、「想」の世界がどんどんひろがってい
くのです。
その他にも、秋の深大寺の中を枯れ葉に足を取られながら早足で歩いている
風景や中学の修学旅行で八幡平へ行った時、雪の中、山を転がりながら友とふ
ざけあった風景などが私の個人的な風景となっています。
あなたにしか通用しない風景でいいのです。しかし条件は具体的であること。
いつ、どこで、だれと、どんなことをしていたのでしょう。古寺で座禅を組ん
でいる風景を想い描く方もあるかもしれません。または、すすきのたなびく荒
野を歩いている自分を思い描く方もあることでしょう。
あなたの風景はどんなものですか。色々と想いをめぐらし、リラ・メディ
テーションの中で見つけてください。