◇リラ・メディテーションのすすめ　＜2005.04.05 第１８号＞

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□ 身体と心のつながり

　

　さあ、あなたのリラックスを後押しする映像、いわゆる「マイ・リラックス

映像」は見つかりましたか？いろいろと試すことで、「想う」の幅をひろげて

いってください。この映像探しは、内観法も含んでいますので一石二鳥という

ところでしょうか。

　

　ただし、あまり躍起になって見つけだそうとしてはいけませんよ。いつも言

いますが、見つからなければ「ああ、今日は見つからなかった。明日もう一度

やってみよう」でいいのですから。

　

　かと思えば、感動的にリラックス映像と出会える時もまたあることでしょう。

しかし、「昨日はあんなに感動的にイメージが展開していったのに、今日はぜ

んぜんのらないよ」ということもありますので、色々と工夫をして、自分の引

き出しづくりに挑戦し続けてください。

　

　この行ったり来たりが、まさに人間の心の中の動きであり、リラ・メディ

テーションなのですから。

　

　

　さて、今回は身体の動きによって心が変化していく現象を取り上げてみまし

ょう。例えば、簡単に説明するとこういうことです。

　

　拳を握り、体中に力を入れて、ボディービルダーのような格好をすれば、顔

の表情も心の動きまでもが硬く険しく殺伐としたものに変わっていきます。

　

　また今度は、自分の身体がフワフワと水の中で浮いているという感じに身体

を動かしてみると、心の中までゆったりとふんわりした感覚になっていきます。

　

　つまり、意識的に身体を硬直させたり、力を抜いてみたり、または急にス

ピーディーに動かしてみたり、ゴリラのようにノッシノッシ歩いてみたりする

ことによって、それに合った心の動きが自動的に機能しはじめるのです。

　

　一流の役者さんが、その役の感情を再現したり、キャラクターを作ったりす

るときに、この身体と心の動きのつながりを利用しているのは、よく目にする

ところです。長くこのことを探求していると、テレビや映画を見ていても、

「あっ、この役者さん動物のキャラクターを使ってるな」とか、見えてきます。

　

　合氣道などもこのことを基本にしています。重心を下にと心で意識すると腰

がすわって倒れにくくなったり、手の指先からホースの水が勢いよく出ている

と意識すると、腕がピンと伸びて、相手が曲げようとしても曲がりにくくなる

とか、昔の人は、この身体と心のつながりを早くから発見し、研究を続けてい

たのですね。

　

　つまり「逆もまた真なり」です。心で想ったことが身体に影響する、という

ことは身体で意識的に感じたことは、心の中になにがしかの影響を与えるとい

うことではないかと考えたわけです。

　

　“どっちからどっち”ではありません。行ったり来たりすること、そうです、

それがリラ・メディテーションでしたね。

　

　

　次回は、この身体と心のつながりに関係の深い、動物観察についてお話しま

しょう。