◇リラ・メディテーションのすすめ <2004.12.03
第3号>
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□ 日常の記憶・・・STEP2・・・
「リラ・メディテーション」の下地部分がリラックスすることでした。心
身ともにリラックスした上で「想う」-メディテーションへと進んでいくわ
けですが、その前に具体的に「想う」こと、心の白いキャンバスに「想い描
く」ことの練習をちょっとしてみましょう。
これは私が若いときに受けた、俳優訓練のひとつを私なりにアレンジした
ものです。俳優を目指した方ならご存じかと想いますが、ロシアのスタニス
ラフスキーという人が、生涯をかけてつくりあげた俳優養成のための訓練方
法をアメリカのユダヤ人リー・ストラスバーグが、それを改良し世界へプロ
モーションしたといわれています。(※俗にいう「メソッド」という方法論
の中の「五感の記憶」といわれる訓練がこれにあたります。興味のあるかた
は、これを掘り下げてみるのも良いでしょう)。
具体的には、文字通り自分自身の五感を使って、日常の記憶を心の中にハ
ッキリとイメージする訓練です。まず毎日やっていることを選んでトライし
てみましょう。
例えば朝コーヒーを飲むとか、洗面所で歯を磨くとか、お化粧をするとか、
とにかく毎日やっているようなことを選んでください。
姿勢は前項のリラックスできた状態で椅子に姿勢良く普通に腰掛けてくだ
さい。目は半開きの状態です。意識を集中しにくいようであれば、はじめの
うちは目を閉じていても構いません。
コーヒーを飲むというのを例に話を進めていきましょう。呼吸を止めず、
リラックスした状態で、まず朝起きてコーヒーを入れるまでのことを想像し
てみましょう。まだ眠いですか?、どんなパジャマを着ていますか?、ス
リッパは履いていますか?、素足ならば床の感触はどんな感じですか?、冷
たいですか?、暖かいですか?、おっと、まずトイレにいかなくちゃ・・・
とか具体的にイメージします。
着替えが済んだらお湯を沸かしましょう。コーヒーメーカーにコーヒーを
セットしスイッチを押します。しばらくするとコーヒーのいい匂いがしてき
ました。自分のコーヒーカップについでみましょう。
カップを触ってみてください。(椅子に座りながら手や身体は自由に動か
して結構です)。熱いですか?、カップの形、色や柄をイメージしましょう。
ああ、縁がちょっと欠けているいつもの私のカップです・・・・。
香りを楽しみましょう。カップの感触を感じましょう。舌の熱さ、コーヒ
ーの苦さを感じましょう。呑み込むときののどごしはどんなでしょう・・・。
このように、その事柄に集中することによって、どんどんイメージを自由
に流されるままに描き続けてください。ふと素に戻ってしまっても構いませ
ん。またそこからトライしてください。くれぐれも一所懸命やってはいけま
せん。リラックスですよ基本はリラックス。
こんなことやっていると15分-20分あっという間にたってしまいます。
その他の日常の出来事にもトライしてみてください。ポイントは自分の五感
を思い出し、めくるめく場面が変わるくらい自由に想像することです。想像
のコーヒーカップを持ち、自分自身本当にカップを持っているんだと思えた
ならあなたの想像力と集中力は大したものです。
簡単ではありますがステップ2の五感を使った「日常の記憶」を説明しま
した。次回は本題のメディテーション(想う)へと駒を進めていきましょう。